AMDは仮想通貨マイニング用の新しいブロックチェーンGPUを準備しているようです

Linuxのニュース・アウトレットPhoronixは、暗号通貨マイニング用の未発表AMDブロックチェーン・グラフィックス・カードを示唆するいくつかのLinuxパッチを発見しました。説明には「navi10 blockchain SKU」とあり、Navi 10 シリコンがこの新しいグラフィックカードの心臓部であることを暗示しています。

問題のブロックチェーン・グラフィックス・カードは、現在のところAMDの怪しげなコードネームの1つが欠けており、0x731Eに対応するデバイスIDを持っています。Phoronixが指摘しているように、この謎のブロックチェーン・グラフィックスと通常のNavi 10との大きな違いは、ディスプレイ・コア・ネクスト（DCN）とビデオ・コア・ネクスト（VCN）エンジンが無効になっていることです。対応されていないということは、このグラフィックスカードがディスプレイ出力なしで届く可能性が高いことを示しています。

Navi 10のシリコンは、AMDのRDNA 1.0アーキテクチャをベースにしたもので、TSMCの7nm FinFET製造プロセスによるものです。ダイサイズは251mm²で、Navi 10には最大で103億個のトランジスタが搭載されています。全体として、Navi 10ダイには40個の計算ユニット(CU)が搭載されており、合計で2,560個のストリームプロセッサ(SP)が搭載されています。

AMD Navi 10 グラフィックスカード

現在、AMDは、対応するProとモバイル版を含む4種類のRadeonゲーミング・グラフィックス・カードにNavi 10シリコンを使用しています。Navi 10 XTとNavi 10 XLは、それぞれRadeon RX 5700 XTとRadeon RX 5700を強化します。一方、Navi 10 XLEはRadeon RX 5600 XTに命を与え、Navi 10 XEはRadeon RX 5600に搭載されます。AMDのNavi 10ブロックチェーングラフィックスカードが、メインストリームモデルの1つを引き継ぐのか、それともまったく別のものとして登場するのかは不明です。

Phoronixによると、パッチのタイミングは、おそらくこのNavi 10ブロックチェーン・グラフィックス・カードがデビューするのは来年初めになるだろうという。AMDのアイデアは、チップメーカーのメインストリームのグラフィックスカードを買い占めようとする仮想通貨マイナーの意欲をそぐことになるので、健全なようです。Naviを搭載した部品がまだ広く入手可能であることを考えると、それは重要ではない。

あるいは、AMDは来週、Navi 2xダイを採用した新しいRadeon RX 6000シリーズのグラフィックスカードを発表する予定なので、Naviシリコンの残余を処分しているだけかもしれません。

NaviはVegaやPolarisよりもエネルギー効率が高いかもしれませんが、暗号解読の性能があるかどうかは不明です。後者は最近ではデッドチープなので、Naviベースのモデルだけでは仮想通貨マイニングに勝てないかもしれません。さらに、仮想通貨マイニングはグラフィックスカードから離れ、カスタムメイドのASICマイナの登場により、事実上グラフィックスカードに取って代わられてしってしまいました。それにもかかわらず、特定のアルゴリズムが未だにグラフィックカードに大きく依存しているため、あなたが興味を持っている暗号通貨の種類に依存します。